活動記録
新年会の風景
2003年元旦は快晴の朝を迎えていた。門出を祝うにはふさわしい朝である。
3日には恒例の長岡稲門会の新年会が開かれるのだが、長岡稲門会もまた新しい門出を迎えようとしていたのである。
年末12月12日に幹事会が開かれ、原会長の5度目になる辞任表明があり、激論の末、原会長による後任指名によって鷲頭先輩が新会長に就任することが内定した。副会長には田中先輩、高野先輩、そして幹事長はかわらばん書きの若月である。
しかしこの日を突然迎えたわけではない。原会長の命を受けて五十嵐事務局長、大地副幹事長が後任選びに奔走していたのである。しかし、ついに当日まで、後任を口説き落とすことには成功していない。原会長があまりに大物過ぎたこと、さらに県大会を開催して有終の美を飾ったことから、軽軽に後任を受ける人が現れるなどとは到底考えがたい状況であったといえるだろう。
しかし、ついに12日がやってきた。料理を目の前においてのデスマッチである。結論が出るまでは酒を飲むことはできず、むろん先延ばしはできない。ぎりぎりのせめぎあいの中で、鷲頭先輩は落ちた。
あの日から20日。新年会は幕を開けた。
冒頭から原会長は、「14年間は長過ぎました・・・」と退任口調である。そして粛々と14年間の行事を振り返り、お世話になった人たちに感謝を表した。
続いて上原幹事長による役員改選報告である。役員一覧表を作る作らないで直前までもめていたのだが、時間をかけて慎重に検討したいとする鷲頭新会長の方針が、規約尊重をうたう新幹事長を退けた。
そして、上原幹事長はいともさらりと説明して、総会の承認なしに会長一任を取り付けた。さすがは大人の風格である。後任幹事長の遠く及ばざるところであった。
「大先輩をどう遇したらいいか。そんなに簡単には決められるものじゃない」
まぎれもなく、「魂の男」鷲頭先輩の本領発揮であった。
こうして、新旧交代劇は幕を下ろした。後は祝宴である。
斉藤先輩による乾杯は、突然の指名にもかかわらず、「乾杯の発声は長老がするもの、という日本の美徳を守ってもらってありがたい」と切り出すや、春の選挙に向けてガトリング砲は火を噴いた。高齢化社会を逆手にとった街づくりを提唱し、「青春とは心のあり様をいうのだ」と、サミュエル・ウルマンまで持ち出して若さをアピール。いやはや・・・。
のどを潤したところで、鷲頭新会長の新任あいさつである。「火の玉男」との異名ももつ先輩は、気迫あふれる声で、ドカンと真中ストレート勝負に出る。「私は昭和48年から30年間無遅刻無欠席」、「元気を出していこう」と呼びかける。
今日の新旧交代を祝うかのように、村山先輩は愛娘2人と新人応援団長を引き連れての登場である。心憎いばかりの演出というか、派手な演出というか。
ともかく愛娘の志保さん (NT21) 、千代さん (文学部在学) は会場に華やぎと潤いを満たしてくれた。さらに「長岡稲門会のイメージガールになってくれ」とのかわらばん書きの申し出にも、ニコリと微笑み返す。村山先輩、センパイの教育はスハラシィー。
そして後輩の12年卒の応援団長一由貴之君 (NHK長岡支局) は、スパイスとなって味をキリリと引き締めると同時に、先輩たちの胸に若き血の贈り物を届けたに違いない。
田中新副会長と鷲頭新会長 両手に華の原前会長
久しぶりの原秀雄先輩 若手の美男・美女も協力を約した
一由応援団長と村山千代さんのツーショット
まぁ、いいか !
大先輩団長もお喜びのようだし・・・
還暦前の村山元応援団長 新進気鋭の一由応援団長
腕の角度は何を意味するのか。いや、あれではないだろう。・・かな ? ? ?
元応援団長の気迫に塾旗はあえなく落下 団長自慢の福ちゃんネクタイ
散会となって4人組は街に流れた。
殿街の新しい飲食店ビルの玄関で、店の物色をしているところに、1人の割烹着男がタバコを買いに現れた。
「近くに安くていい店あるよ」
客引きかと思うや否や、大地先輩が大声をあげた。
「よし、あんたの店に行こう !! 」
流れた店は、「割烹 茂」という名の店で、おっとりした奥さんが迎えてくれた。
「オレ、タバコ買いに行って初めて客引きしちゃったよ」 と上機嫌の旦那に、大地先輩は言う。
「オレはこの男の目を見て、この男なら間違いないと思ったんだよ。一目でわかるんだ。オレはやくざだからよ」
おいおい、今日はやくざか。これは酔いが回りそうだ。
聞くところではこのお店、ビルを買ったんで近々引っ越すとか。かのヤクザ氏は、「これが因縁というものだ。よし稲門会の二次会はここに決めようや」
かくして、鷲頭新体制の骨がまたひとつ決まったのであった。
流れた四人組 お店のご夫婦