初冠雪の駒ケ岳


10月の下旬

奥只見シルバーラインの暗いトンネルを抜けると

忽然と目の前に錦の山肌が飛び込んでくる。

右折をして、石抱の橋に着くと、

あの開高健が愛した北ノ叉川が、

清冽なしぶきを上げて流れ、

真っ白に冬化粧をした越後駒ケ岳が、

青空にまばゆいばかりのコントラストを描き出す。

ここはいい。

北ノ叉川はいい。

駒ケ岳はいい。

紅葉はいい。

10月はいい。

一瞬の秋が過ぎて、

白い雪に閉ざされてしまうのだ。


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