| 《 仙人大阪へ行く−その3 》 仙人とフランス料理 
            ホテル阪急インターナショナルで開かれた結婚披露宴で、無言の目の前にはあの有名なフランス料理が並べられた。 しかし、それが無言の口に合うはずがないことは言うまでもない。 なにしろ無言を招待した叔父さんと伯母さんの間では、無言は「越州」を飲みながら、道端の草ばかり食べていると、本当に信じられているのである。 だから、口直しに2次会を和食で用意してあると言う。 それはありがたいことである。 しかし、だからといって無言がフランス料理を食べないというわけではないのである。 さて、ここでは当日のメニューを並べてみよう。   
 アミューズ・ブーシュ 
            まず最初に出たのはこれである。 ちいさなパイようなものが3点並んでいる。食べてみると、どれも口の中でなにかがはじけた。特にうまいということはないが、フーンという感じである。 2皿目は加茂のフォアグラとアルテショーのプレス 有機野菜サラダと蜂蜜風味パン・デ・ピスのムスリーヌ添え 
            何のことかわからない。わからないが、ともかくフォアグラであったが、写真がない。 
 3皿目はオマール海老と茄子とクルジェのカネロニ仕立て ポワブロンのクーリー 
            暗号のようでさっぱりわからないが、オマール海老は実に引き締まった肉でうまかった。茄子はこの土地の名物の水茄だと思われる。これはとろけるように柔らかくうまいものだった。但しソースはパブリカの香がするのだが、フーンって感じだった。 
            4皿目はスープであるが、写真はない。 
            白いんげん豆のスープ トリュフ風味なのだそうな。 
            やたらとまったりとしてコクがあるのだが、トリュフの風味があったのかどうか。なにしろ無言はトリュフの臭いを、汗まみれのシャツの臭いと表現したくらいだから、語る資格はないのである。 
 5皿目がスズキのプロブァンス風 
            プロバンス風というのは、地中海地方の田舎ということだろうから、魚介類と野菜が組み合わされているのだろう。まぁどちらかというと無言の好みかなぁって感じ。 
 6皿目は牛フィレ肉のグリエ オリーヴ風味 
            この手の牛肉はうまいと思ったことがない。確かにやわらかくて、クセが全くない。それがウリなのだろうが、無言は獣臭い肉汁の滴るような肉が好きだから、まったく理解できないのである。 7皿目は赤オレンジとガッリアーノのグラニテ 早い話がシャーベットなのだ。 8皿目は鶉の胸肉のロースト フロマージュブランとアーモンド添え これまた写真がない。 9皿目は地中海風ライムのクリームシブスト なのだそうだが、つまりはデザート。 最後がカフェとお祝い小菓子ということだった。 
            さんざんご馳走になって、さんざん文句を言って、しみじみと無言にはフランス料理は向かないというのがよくわかる。 ちなみに京都の懐石もである。 無言に合うのは、料理以前の調理程度のものである。素材そのままが好きで何が悪い、と大声で言ったら、いよいよ社会復帰は難しくなるだろうなぁ。 それにしても、二次会で食べた明石の鯛の刺身はうまかった。 
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