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”'05年、越後の早春の花々と山”
昨年秋の新潟県中越地震、引き続く豪雪での被害と自然災害が新潟県を襲い続けてきた。雪消えとともに新たな被害も目に飛び込んでくる。でも自然界の営みは例年と変わることなく生きている。確実に季節の色合いを私たちに差し出してくれる。今年も春からあちこちを歩き回ってきれいな花々にめぐり合うことができた。ここに5月までの、汗して出合った記憶を残しておこう。
◆ 日本海ゼロbからの角田山(481.7M)
海抜ゼロb地点からの出発/4月の越後、白波の日本海
4月初め、長岡ではまだ田んぼに雪が残っていた。角田山、弥彦山の雪割り草のニュースが伝えられていた。近年新潟県の、雪割り草をはじめとした自然の山野草が広く知られ、ここ角田山には近県からツアーを組んでくるほどという。
灯台コースをとった。足元は日本海の荒波が打ち寄せている。まさに海抜ゼロメートルからの出発だった。向かいは白雪の大佐渡とひとツ飛びの日本海を眺望できる絶好のコースになっている。海岸から続く荒々しい岩尾根を3〜40分も進むと広葉樹林に入ったとたんに鮮やかな色合いの雪割草が広がっていた。
角田山の雪割草 / 角田山の雪割草
角田山の雪割草 / 斜面に群生するカタクリ
◆ 長岡の身近な周辺にもこんな名所、見所が!
山の花々もいいが、家の周辺にも結構捨てがたい見所のあるのを発見した。4月、すぐ近くの今宮公園の桜がみごとに咲いた。そして、その直ぐそばの民家のしだれ桜がみごとだった。
堤防上からの今宮公園の桜 / 今宮公園近くの民家に咲く見事な桜
同じ頃、長岡中央病院から台町にかけての福島江に咲く桜が見ごろだった。桜の時期、最近は市内の桜の名所の一つなったようだ。夕暮れ時、ぼんぼりに灯かりがともる頃、二人連れで歩く姿が多く見られる。
桜が過ぎるとすぐ、長岡の西陵にある越後丘陵公園の花々が見ごろとなる。5月初旬、チューリップが満開だった。この後すぐバラが咲く。
この時期から夏〜秋と見所が一杯あって、たびたび足を運んでも惜しくない推奨の名所だ。
福島江に咲く桜 / 越後丘陵公園のチューリップ
◆ 5月の守門岳・低地はカタクリ、山上はたっぷりの残雪
昨年の夏以降、7.13水害、中越地震と続き守門岳にごぶさただった。5月末久しぶりに守門を訪れた。中腹まで雪はなくなっていて、ブナの新緑が鮮やかだった。カタクリ、イワウチワ、タムシバ、それにレンゲツツジがきれいに咲いていた。袴岳山頂に新しく立派な方位盤が設置されていたのが新発見だった。
1000b展望台から見たブナの新緑 / 守門青雲の雪庇
鮮やかな薄紫色に咲くカタクリ / 守門袴岳山頂の方位盤
◆ 旧下田村・高城城址の”ひめさゆり”と光明山
守門周辺の山塊には魅力的な山野草が沢山ある。中でも代表されるのはヒメサユリであろう。5月の末から6月にかけて中高山に、しっかりしまった薄紫ピンク色に咲くユリ科の花。旧下田村(現三条市)の村の花に指定されていた。5月29日、高城城址のひめさゆり遊歩道は満開だった。約4〜50分の散策は一見に価する。
地元保存会の丹念な手入れが伺える / 鮮やかな色合いのヒメサユリ
この時期、高城城址から少し行った笠堀ダムから入るコースの光明山(879b)をはじめて登る機会があった。以前、この山は、刃物を研ぐ砥石を切り出した山だったという。昔は石切りの職人たちが足繁くかよったのだろう。中腹から上は見るからに峻険な岩肌を見せていて石工たちの苦労した様子がしのばれた。
川内山塊は奥深かった−光明山頂から / 残雪の多い守門連峰
砥石の石切りを想像させる岩肌 / 石切りの歴史をしのばす石塔
(H17.6月記)
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