長工大賞


第10回 令和6年


梶山 實

(S36E)

 あなたは、母校卒業後に株式会社東芝小向工場に入社。

 入社後は白黒テレビ、カラーテレビの設計・商品企画に従事してカラーテレビの省
電力化技術の開発に貢献され、その意を学会誌に掲載発表するなど「テレビジョン学
会」の会員としても活躍されました。

 在住している埼玉県深谷市では、障害福祉向上のための地域ボランティア「ひまあ
り」や「知的障がい者団体 深谷市手をつなぐ育成会」(別の名 深谷市手をつなぐ親
の会)の設立に尽力され、現在も活動に積極的に  協力されています。また、株式会
社東芝を定年退社後の関連エンジニアリング会社でも管理職として指導力を 発揮さ
れました。退職後は、深谷シニアパソコンクラブ、行田・忍パソコンクラブ、ふかや市
民大学パソコンクラブで継続して指導されています。

 株式会社東芝入社後に山岳部に所属して以来、現在も 長工同窓会東京支部の登
山同好会「LMC (レミック:Liberty Mountain Club)」の会員として、仲間づくりや自
然に慈しむ(いつくしむ) など、ボランティア活動をはじめとして多岐に渡って活躍され
ている姿は他の模範となっています。

これまでの功績や活躍に敬意を表し、「長工大賞」を授与します。

小黒三夫

(S44E)

 あなたは、平成3年に脱サラして愛知県立窯業(ようぎょう)高等技術専門校に入校。

平成4年に長岡市で「美野里焼」を開窯(かいよう)し、平成7年に長岡市高見町に生産拠点として「高見工房」を 設立。平成8年には長岡市城内町に「うつわや美野里」を開店し、平成9年には無人駅のJR北長岡駅舎内に「暮楽布土 かなかな屋」を設立。その後、平成19年には長岡市古正寺に「うつわや美野里」を移転し 和楽庵″を開店。また、陶芸家「小黒陶三」として10年の歳月をかけて「和紙焼きの製造技法(和紙を燃えてなくならないように加工し実用陶器に焼成した新しい陶芸の製造技法)」を考案されました。

 その作品は、全国団体展での「日展(日本美術展覧会)」で入選、新潟県での「県展(新潟県美術展覧会)」、「芸展(新潟県芸術美術展)」で入選、入賞されるなどの功績をあげられました。

 さらには、個展や展示会を高島屋日本橋店、大丸神戸店、三越名古屋店、阪神百貨店、阪急百貨店、 東武百貨店で開催されるなど、陶芸界での功績や活躍は他の模範となっています。

 これまでの功績や活躍に敬意を表し、「長工大賞」を授与します。

永田峰雄

(S47M)

 あなたは、母校在学中にマンドリンクラブに在籍。

将来はオペラ歌手になることを目指して、尚美高等音楽学院(現東京コンセルヴァトアール尚美)、東京芸術大学及び同大学院へと進まれて声楽や尺八を本格的に学ばれました。その後、1986(昭和61)年に行われた第1回日本モーツァルト・コンクールで優勝。1988(昭和63)年、1989(平成元)年の2回にわたりザルツブルク ゾンマーアカデミーコンクールで優勝、モーツァルテウム音楽院最優秀賞を受賞。

 1991(平成3)年にアサヒ  ビール芸術文化財団の奨学生として渡欧。同年、ザルツブルク音楽祭「サティリコン」に出演し、1992(平成4)年にライプツィヒ歌劇場と客演契約を結ぶ。1993(平成5)年にヴュルツブルク歌劇場、1995(平成7)年にトリーア歌劇場、1996(平成8)年にギーセン歌劇場、1999(平成11)年にボン歌劇場、2001(平成13)年からはミュンスター歌劇場専属のテノール歌手となり、活動の場をドイツやヨーロッパに拡大。

 2004(平成16)年に 最優秀オペラ歌手としてフォルクス、ビューネ、ミュンスターから表彰され、ヨーロッパ各地の歌劇場で歌唱・客演するなど、日本を代表するテノール歌手となられました。また、生まれ故郷の長岡市をはじめとして全国各地での コンサートやリサイタルにも数多く出演され、帰国後は東京芸術大学、愛知県立芸術大学、洗足学園音楽 大学でクラッシク声楽家として後輩の育成に力を注がれました。

 弛まぬ(たゆまぬ)真摯な努力と精進で、高校生の時に抱 いたオペラ歌手になる夢を叶えて、日本を代表するテノール歌手として活躍された姿は他の模範となっています。

 これまでの功績や活躍に敬意を表し、「長工大賞」を授与します。