長工大賞


第2回 平成26年


高木誠之助

(S20C)

 あなたは、母校愛に燃え同窓会の運営への物心両面からの支援のみならず、地
域における車社会の到来を予想し「民間自動車学校」の起業に挑戦、見事に実現
され、総ての国民が平等に運転免許を取得できる環境整備に尽力されました。さら
に、新たな車社会が到来する中で高齢者の再教育並びに総合的な運転免許取得
コースを新設され、『安全安心な運転者教育支援』を目指しておられます。このこと
は、常に生活者視点を持ち続ける経営者のロールモデルであります。

 よってその功績を讃え、ここに『長工大賞』を授与します。

中川仲策

(S20E)

 あなたは、長工を卒業後、農林水産省林業試験場(現独立行政法人森林総合研究所)に勤務、『カラマツの旋回木理』の調査研究に尽力され、繊維傾斜度の測定法を中心とするその技術は、カラマツ育種事業の基礎技術の開発となりました。

 昨今、世界的に木造建築が見直されるとともに、日本国土の3分の2を占める森林再生のため国産材の需要拡大が展開される中、あなたの「先駆的な調査研究活動」は現役引退後も高く評価され、中国ハルピン林業学院の「木材総合利用プロジェクト」に指導者として迎えられました。

 これは真の国際貢献であり、長工魂の模範として第65回全国植樹祭にあたり、ここに『長工大賞』を授与します。

宮下嘉久

(S31M)

 あなたは、母校・新潟県立長岡工業高等学校を卒業後、近未来の機械技術の研究開発に向けて中央大学理工学部を経て東京大学生産技術研究所をはじめ通産省工業技術院の各分野において活躍されました。

 在籍中に開発された『世界最小のマイクロ旋盤』は、その後、技術の研究進化によって 「マイクロマシン技術」として花開き、今では「産業・医療・宇宙・福祉・自動車・住宅・環境等」あらゆる分野で利活用が進んでおります。

 そのことは、新時代における豊かな人間生活を実現し地球資源の有効活用及び生産性の向上・省エネルギー化を推進するための「基底」となっております。

 第4次産業革命の序奏「見えざる産業革命」を起こされたものであります。

 それは正に、「空海のトライボロジスト」であります。

 よって、その功績を讃え、ここに『長工大賞』を授与します。

貝瀬利一

(S31M)

 あなたは、年賀状作りに端を発し、持って生まれた感性豊かな技量を生かされ、版画家として日本版画界で活躍され素晴らしい人生を歩まれました。

 情報社会の進展に伴うインターネット社会では「loT・AI・インスタ映え・ブロックチエーン」などの技術進化は視覚表現を大きく変革し生活空間のつなぎ方も大きく変えて行くものと共通認識されております。

 しかし、あなたは人間の本質から湧き出る感性工学の世界で「美・芸術」の世界を追求された情操教育の視点から異色の同窓人材であります。

 数多くの芸術展に出品され文部科学大臣賞の受賞をはじめ輝かしい功績を残されており同窓会にも貴重な作品をご寄贈賜りました。

 その作品は、ものづくりを基本とする「工業高校」出身者らしい感性を表現されたものであり在校生に対する意識啓発に貴重なロールモデルであります。

 よって、その功績を讃え、ここに『長工大賞』を授与します。